咲かなかった恋は、試着のようなもの。

好きという感情は難しい。

なんか良いなっていう思いに、

トキメキと

ドキドキと

ワクワクが

合わさって、

初めて恋をする。

哀しいかな、大人になると

そこに打算が加わわるから、

せっかくの

トキメキも

ドキドキも

ワクワクも、

損得勘定がかきけしてしまう。

そんな、ハードルを乗り越えて、

心が動いた時の、喜び。

毎日が、ウキウキする感覚。

それが得られたら、

いつもと同じ日常が、虹色に変わる。

だけど、せっかくのウキウキも、

必ず花が咲くわけじゃない。

想いの高低差があったり、

向かう方角が違ったり、

ボタンの掛け違いや、

小さい勝手な思い込みが、

ふくらんだ柔らかい泡を、

容赦なく破裂させる。

あぁ、トキメイた私の恋心。

虹色の日が、もう少し続くと思ったのに。

そして、振り出しに戻る。

繰り返すと呼べるほど、

心が動くわけではないけど。

咲かない花にため息をついては、

また咲かなかった。

どうして咲かなかったのか。

と、浮かばれない想いを心に宿して、

今日に至る。

咲かない恋は、試着のようなもの。

ショーウィンドウに飾られた洋服に、

トキメイて、憧れて、

カーテンの中で袖を通す。

だけど、鏡に映る自分は、

いまいちパッとしない。

サイズが違ったり、

色合いが合わなかったり。

着てみるまでは、

あんなにワクワクしてたのに。

浮かない想いを、心に宿して店を出る。

あのワンピース素敵だったな。

あと少し、丈が長ければ。

もう少し、発色が良ければ。

お値段が、手頃だったなら。

私にベストマッチしない服は、

決して私を美しく飾らない。

どんなに素敵な洋服でも、

似合わない服は

いずれ着なくなってしまう。

クローゼットに押し込んで、

見ないふり。

私達は毎日、必ず服を着る。

コーディネートを考えて、

鏡の前で、最高の自分を作り上げていく。

両手のハンガーを交互に動かし、

その日、一番のお気に入りに胸を弾ませる。

そのために、洋服を買うときは、

ほぼ必ず、試着をする。

私という素材を、

最高に引き立ててくれるアイテムか?

試して、

試して、

試して、

そのうちに、

ワンピースよりツーピースのが良くなったり。

沢山試着を重ねる中で、

私に一番似合う色。

私を一番細く見せるデザイン。

私が心地好く感じる肌触り。

が、わかってくる。

そして、

私の気分を最高に上げる、

最高の一着に出会う。

咲かない恋は、試着のようなもの。

なんか好いなと思ったのに、

花が咲かなかったのなら、

それは、

私にベストマッチの恋じゃなかった。

ということ。

傷心が癒えたら、よく見つめるといい。

きっと、どこか寸法が合わない。

きっと、微妙に色が合わない。

きっと、心が落ち着かない。

たとえ今、

その彼が最高の男に見えても。

私という素材を、

最高に活かす男ではない。

その彼には、私を美しく咲かせる力がない。

だから、花が咲かなかった。

だけど、このお試しの恋で、

私は少し、核心に近づく。

いったい何が、

私を最高に美しく咲かせるのか?

ただ、男であれば良いわけじゃない。

ただの男で勤まるわけはない。

頭で思い描く理想と、

実際に着てみた印象は違うから。

今日、上手くいかなかった婚活は、

上手くいかなかったのではない。

試着してみたら、ちょっと違った。

それだけのこと。

ショップで、試着をするのは当たり前。

なんか違った。のも、

入らなかった。のも、

カーテンの中で、値段に驚く。のも、

よくあること。

咲かなかった恋は、試着のようなものだから。

いちいち気にする必要なし!!!

大丈夫。大丈夫。

着てみるだけは、タダだから!笑