カンバーバッジ主演嘆きの王冠ホロウクラウンリチャード三世をみた

嘆きの王冠ホロウクラウンをみました。

ベネディクトカンバーバッジが主演のリチャード三世のみの鑑賞です。

以下、内容に触れますのでご注意を!!

ちなみに、シェイクスピアの小説リチャード三世は未読での鑑賞です。

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オリンピックに沸く2012年のイギリスにおいて、文化においても歴史に残る大作を!と、英国国営放送BBCシェイクスピアの原作をモチーフにイギリス全土の才能を集結させて制作した歴史劇。王冠を巡る争いが壮大なスケールで描かれています。

嘆きの王冠ホロウクラウンは全七作。

リチャード二世ヘンリー四世Part1ヘンリー四世Part2ヘンリー五世と、通称バラ戦争と呼ばれる時代を描いたヘンリー六世Part1ヘンリー六世Part2リチャード三世。

シャーロック以来のカンバーバッジファンとしては、やっぱり彼が主演のリチャード三世が気になる!ということで、リチャード三世のみ鑑賞。

自身の兄である国王エドワード四世をサポートしていく立場にあったリチャードは、実は王位を狙っていて自身の兄弟を始めとして重臣前王妃の兄弟や甥にあたる前王の子供と次とこの世から消していく。

結局彼は王位を手に入れるのだけれど、そこが彼の頂点。誰も信じられず、過去に背負った罪により精神的にも追いつめられていく。結局反旗を翻され、戦場にて反乱軍によって命を奪われるリチャード三世。

なんだかこの映画を見ていて、

どこの国も天下取りって似た様なものなんだなあと思ってしまいました。

裏切り、暗殺、調略、政略結婚などなどを繰り返して、いかに自身の立場を天下に優位な場所に持っていくか、いかに残虐にみえたとしてもその行為に対する正当性を周囲に認めさせるか、

ひいては、いかに自身の価値の特別性を示せるか、結局はそこなんですよね。

なんだか関原の戦いを思い出してしまいました。。。

あれだって、結局正規軍である西軍が負けてしまったのは小早川による裏切り、それを導いた家康による巧みな調略等政治的な駆け引きがあり、正規軍を率いていた石田三成嫌いの部隊を最前線に配置して軍の士気を高め、西軍をぼろぼろにしたわけですからね

リチャード三世は身体的にハンディを背負う形で描かれ実際に脊椎湾曲症であったらしいですが、そんな自身の容姿を憎み、当時のイギリスにおいて神をも裏切る軽口や嘘を並べ立て、家族でさえ平気で殺す悪の極みとして描かれていましたが、、、、

なんだかこれも、本当は石田三成みたいに後の政権においてさらにおとしめられたのかなとも、思ってしまいますよね歴史好き的には()

勿論これはシェイクスピア原作による創作ですが、実際にリチャード三世の評判はあまり良くなく、しかしそれを擁護する声もではじめてきているのだとか。どこの国も似た様なもんなんだなきっと。

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リチャード三世とベネディクトカンバーバッジの間には、実際に血縁があることが判明しているそうです。リチャード三世の真実は分かりませんが、王位を背負うというのは少なからぬ命を背負うという事。罪を背負うという事。きっと日本の戦国武将たちも、そんなふうだったんだろうなあと。みんな壮絶な過去を背負っていたりしますからね。

しかし、けっきょく強いのは家族間の結束が強い家だったりするんですけどねえ。。。島津家とか

映像としては非常に現代的な構成になっています。全体を俯瞰しつつも、リチャード三世のアップ画と共に彼の独白シーン、なんだか一瞬ユーチューバーかと思ってしまいました、、、リチャード三世が(ー

しかも、その心情語りの部分でも徹底した悪として描かれているリチャード3世。この描写は戦の直前まで一貫していました。歴史物で、まるで観客に語りかけるが如く自身の心情を語る王となる人。その言葉に世を思う部分など微塵もなく、ただひたすら己の欲求の為に。こういう人物の描き方も非常に現代的だなあと感じさせられました。

ただこの演出が、歴史に残っていく様な不変さを持っているのかなあとは思いましたが、ネット社会において本当に人って個にベクトルをむけていっていて、それは今までは個の集まりが集でしたが、現代の感覚って集個という感じになってきている気がして、要するにネットを介せば誰でもよくも悪くも王になれてしまうというか、、、そういう恐怖感を感じさせられました。なんか尺度ずれてきてますが(-)

リチャード三世の戴冠シーンと比較し、死の場面がより丁寧に描写されていたあたり、リチャード三世に対するシェイクスピアとイギリスの人の彼への思いが現れている様に感じてしまいます。その後に王になる若いイケメン君ヘンリー7世の戴冠式の方が、美しく長尺で丁寧に描かれていましたからね()

こちらイギリスではミニドラマとして制作されたもので、日本での劇場上映は現在東京名古屋盛岡の3カ所のみのようですが、DVDやブルーレイ化されており動画サイトHuluでも配信されているようです注リチャード三世を含むホロウクラウンシーズン2の配信は2017年7月18日まで!。

ベンウィショー主演のリチャード二世も面白そうな予感!ビジュアル的に艸

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BBC制作ドラマが好きな人やカンバーバッジファン、イギリスの王冠を巡る歴史に興味のある人。逆に日本においても激動期、特に戦国時代が好きな人にお勧めしたい一作です

嘆きの王冠ホロウクラウンリチャード三世

原題TheHollowCrown-Season2Episode3:RichardIII

製作年2016年

製作国イギリス

配給カルチャィル

上映時間135分

映倫区分PG12